2015年10月19日月曜日

Jens Quistgaard Exhibition @HEARNING MUSEUM



ユトランド半島のなか程にあるHerning美術館で開催されていた「イェンス・クイストゴー展」に行ってまいりました。

アメリカでのDANSK社の設立~デーニッシュデザインの世界的成功など、北欧デザイナーの中において最も重要な人物の1人であるクイストゴー。北欧デザイナー界広しと言えども、テーブルウェアはもとより、ジュエリーから建築に至るまで、これほど多種多彩に手がけた人物は、実は数えるほどしか存在しません。

エントランスに据えられた実物の自作の舟!(写真)を取り囲む様に展示された、DANSKのホーロー製品にチークのペッパーミルコレクション。盟友のために扉の蝶番までデザインしたというカントリーハウスの一部や家具などなど。そして最後には、実家のキッチンの片隅に設営されたという、彼の初めての「工房」が再現されたブースへ。デザイナーというよりはクラフトマン、という言葉がしっくりくる、彼のものづくりへ生命を宿す様を、数多の名作銘器とともに存分に堪能できる、素晴らしい内容でした。



グッズコーナーには、ポストカードフレームや晩年のインタヴューDVDなどと共にReliefシリーズも。(こちらは非売品だった様です) 
焼き物ではやっぱり代表作、なんですね。

そうそう、今回「あらたな事実」として判明したことが。
Reliefの印象的な葉模様は、なんと「茶葉」を表しているのだとか。
まさにティータイムのためにデザインされたというステキな話。
さらに愛情が深まります…

その他、KRONJYDEN社のロゴタイプのデザインを手がけたこと、初期プロトタイプには6色以上の展開が予定されていたなど(ターコイズブルーのReleifなんて!)総合的に関わっていた事が表されておりました。



図録もバッチリ入手して、満足この上なし。
連れて行ってくれた長年来の取引先でもある友人に感謝しつつ。
「良かった?」
「それはもう!」
「今回の展示品、いくつか協力したんだよね。ReleifやCordialの希少色とか」
「・・・えっ!?」

なんでこっちに回してくれな…いやいや。多くの人に楽しんでいただく場にあることも、今となっては儚い、ヴィンテージの正当な役目かもしれません…